筑波大学学長 岩崎洋一殿

Prof. Yoichi Iwasaki, President

フィジカル レビュー レター誌〔Physical Review Letters〕[PRL 97, 055001 (2006)]の貴大学の取り下げ要求に関して

(1)2008.5.22
E.P.Kruglyakov [Academician], G.I.Dimov, A.A.Ivanov, A.V.Burdakov (Budkar Nuclear Physics Institute) and V.P.Pastukhov (Russian Research Center, Kurchatov Institute)

(2)2008.7.2
H.L.Berk (Univ. Texas; Editorial Board of Physical Review Letters), N.J.Fisch (Princeton Univ.), T.C.Simonen (Laurence Livermore National Laboratory)

(3)2008.7.8
A.N.Skrinsky [Academician] (Director, Budkar Nuclear Physics Institute, Russia)

(4)2008.8.3
O. Agren (Uppsala Univ.), V.Moiseenko (Kharkiv Institute of Physics and Technology), K.Noack (Dresden Rossendorf Research Center)

2008年5月22日

当該委員会の結論の要約及び関連する資料について、注意深く検討した結果、長教授等に対する当該委員会の非難告発は、本質的に重要な科学的基盤を持つ非難告発ではないとの結論に到りました。

実際に、最近、新たな更に進んだ詳細な論文が、フィッジクス オブ プラズマ誌〔Physics of Plasmas〕に長教授により掲載され、上記の我々の結論が厳格に証明されています。

この論文は長教授等により当該フィジカル レビュー レター誌〔PRL〕掲載論文において公表された結果の正確さと信頼性を厳しく検証証明したものです。

 

ロシア科学アカデミー ブドカー原子核物理学研究所 E. P. クルグリアコフ
ロシア科学アカデミー ブドカー原子核物理学研究所 G. I. ディモフ
ロシア科学アカデミー ブドカー原子核物理学研究所 A. A. イワノフ
ロシア科学アカデミー ブドカー原子核物理学研究所 A. V. ブルダコフ
ロシア研究センター クルチャトフ研究所 V. P. パスツコフ

2008年7月2日

1.(筑波大学プラズマ研究センターの)当該ガンマ10装置実験チームは、国際的にみてもデータを間違って示してはいないと、確かに推認することが適切である。
2.フィジカル レビュー レター誌の論文の取り下げについては、不要であり、且つ正当性を欠く。 どのような不足情報についても、単純な正誤表により正すべきであり、強要された論文取り下げは、科学界において革新的な科学データの検閲の如くに見えるであろう。

 

ハーバート L. バーク(米国テキサス大学物理学教授、米国プリンストン大学 宇宙物理学教授)
ナサニエル J. フィッシュ(プリンストン大学 プラズマ物理学プログラムディレクター)
トーマス C. シモーネン ph.D(米国ローレンスリバモア国立研究所前タンデムミラープログラム責任者、米国ジェネラル・アトミック前副所長 D-3-D トカマク ディレクター) 

2008年7月8日

去る5月22日に、多数の我が著名なプラズマ物理学者、即ち1名のロシア科学アカデミー正会員、ロシア科学アカデミー名誉会員、幾人もの正教授、及びクルチャトフ研究所の斯界に広く知られ高名なV.パスツコフ博士が、岩崎先生に対し、この意外な発表が成されたことに関する、彼らの見解を示すファックスをお送りしました。
今現在、貴殿側から長教授の状況や将来の研究協力に関するコメントは戴いておりません。
私は上記の問題についてお知らせ戴くよう、あなたに御依頼致します。

 

ロシア科学アカデミー会員 ブドカー原子核物理学研究所所長 A.N.スクリンスキー

2008年8月3日

私どもは、2008年8月2日付けの貴殿に対する書簡における、ハーバート L. バーク教授、ナサニエル J. フィッシュ教授、トーマス C. シモーネン博士による本件に係る声明に賛同致します。


国際ミラー プラズマ研究コミュニティーにおいて、長教授には、その熟達した手腕、誠実さ 及び科学に対する献身的取り組みにより、最も高い評価が与えられております。
私どもは高い名声を持つ筑波大学長として、長教授の専門家としての評価に最もふさわしい解決に到ることを望んでおります。

 

オロフ アグレン スウェーデン ウプサラ大学 工学技術物理科学 教授
ウラディミール モイセンコ ウクライナ 国立科学センター ハリコフ物理学・工学技術研究所 プラズマ物理学研究所 博士
クラウス ノアック

学長への全書簡
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書簡にサインした物理学者に関する説明資料
各書簡にサインした全物理学者に関する説明資料 (1).pdf
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