筑波大学の主張

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P.1 甲第84号証の3
筑波大学側のY教授〔プラズマの専門家ではない〕の解法は平均点数をとる方法が完全に間違っており、t検定条件を全く満たさない。
世界の専門家らは、こうした筑波大学の強引な非科学的な姿勢を険しく批判している。


Studentのt検定条件として、より険しい検定条件は1%(信頼度99%)、またはより一般的な検定条件は5%(信頼度95%)を満たさねばならない。長教授のデータは全ての点においてt検定条件を満たすもののみを使用している、科学的に正当なものである。


P.2 甲第87号証の2
筑波大学側のY教授〔プラズマの専門家ではない〕の計算は平均を求める際の生データ点の数の取り方を誤っておりt検定条件を満たさない解の出し得ないものである。


P.3 甲第87号証の1
筑波大学側が出した「回答」。
生データの全点の全体集合〔黒の曲線〕の正規分布に対し、検定条件すら満たさない「平均点」なるものを掲げ、「豆まきのような質の悪いデータ」などと長教授側の生データを揶揄。
これは勿論、大学側の平均点の取り方が検定条件も満たさず誤りだからに過ぎない。
実際に高裁では、高エネルギー加速器研究機構などで活躍された、宮原教授、前澤教授から、大学側は険しい指摘を受け、別記の「回答の修正」を行うが、その解析も極めて稚拙で、2教授より再度の猛反論を受け(当Webの「ホーム」タグを参照)、結局その解析法も取り下げた。 
長教授や世界中の約20名に及ぶ専門家らは、結局Figure 1は一体何が問題なのかすら大学側からは示されず、しかし裁判では長教授らの訴えは棄却され、大学側の主張を是認した。

甲第84号証の3、87号証の1、2 
筑波大学の主張(赤のコメント部分のみ甲号証とは異なる)
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長教授の解析法

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P.1 甲第85号証
長教授の解法:t検定条件は1%を満たす「非一様平均の場合」の平均点の取り方により求めた回答。
PoPに、その手法は明記されており、米国物理学会の査読者5名の絶賛を浴びた。  
掲載図はPoP論文Figure 6(e) より抜粋したものである。
勿論現在でもその評価は全く変わっておらず、長教授のPRL,PoP論文は強く支持されている。この値と同じ値は、宮原教授、前澤教授らにより、証明されている。 

 

P.2 甲第86号証
長教授が裁判で示した弾劾証拠: PoP論文に示した内容と、裁判で証明した解析手法は、確かに同一のデータを用いていること。
そして、生データは図の縦方向に領域毎に全生データ点について積算すると、電子はR=0.95以上の相当に高い正規分布に対する相関係数をもっていることが実証された。しかしながら裁判官はこれを理解できず、長教授側の申請した証人尋問も行わないまま、大学側の科学的に全く根拠のない主張を是認した。


P.3 甲第88号証の1
長教授の解法の詳細説明図

生データ点全点がつくる正規分布〔黒の曲線:全体集合〕に対し、各データ点が部分集合として作る「緑の四角■」は、この全体集合に対しt検定で1%検定条件を満たすまで生データ点1点づつ加えて計算をし、t検定を満たしたところで終えて、■1点に対応する部分集合を決定する〔緑の曲線〕。
こうして取られた各部分集合から求めた緑の点を全点求め、Shifted Maxwellian で最終fitして電位値Φcを決める。[PoP論文(甲9の2)13頁18~27行目]


P3.甲第84号証の1
長教授の解法: 均一平均であろうが、非均一平均であろうが、t検定条件を満たす生データ点を取って平均することにより、電位の値は変化しない。(このうちの非均一平均の物理的な意味は、計測器への電子の入射が、確率論的なランダムな入り方をするので、統計性が十分高まるt検定条件を満たすまで、捕集しなければならないことに基づく。この手法は、データ点がより少なくて済むメリットがある。)

これは、縦軸方向には電子は正規分布を持つバラツキでしかないため、平均を取れば中央値になるだけだからである。
即ち、大学側Y教授の言うような「豆まきのような質の悪いデータ」などではない、極めて綺麗な、正規分布になっているから中央付近に平均データ値■が収束するのは当然のことである。

甲第85号証、86号証、88号証の1、84号証の1
長教授の解析法(赤のコメント部分のみ甲号証とは異なる)
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長教授の解析法 詳細

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甲第84号証の2

P.1~17
長教授のELAデータの解析法の詳細(17枚連続図:均一平均法の例)

電位値は均一平均・非均一平均でそれぞれ同じ値になる。


P1~9
縦軸: 可動型ELA への入射電流値( 計測すべきイオン電流と、その妨げとなる、正規分布を成す電子電流が加わった信号。)

 

横軸:イオン抑制グリッドにサイン波形状の [非均一]電圧 Ei を時間変化させて加え、イオンのエネルギー分析を行う。なお、高速の電子は逆符号のEiの影響は受けない。


P.10
損失イオン電流の形状の定説である電位Φcだけ水平(Ei)方向にシフトした、マクスウェル分布(=シフティッド・マクスウェル分布) に最適化フィットを行う。(回帰分析法)


P.11~13
R はモデル関数に対する相関係数。R=1が、データ・フィッティングとして信頼性が最も高い、完全相関。R=0で無相関。


P.14
横軸Eiの影響を受ける、求めるべきイオンに対するモデル関数は、定説であるシフトしたマクスウェル分布 [Shifted Maxwellian]


P.15~17
電子電流の擾乱が平均化された時に予想されるモデル関数

甲第84号証の2
長教授の解析法詳細(赤のコメント部分のみ甲号証とは異なる)
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